2021年11月1回商品トピック

砂抜きと凍結に技術が光る~貝といえば「塩屋」~

 茨城県ひたちなか市に工場を構え、しじみの産地茨城で30年以上にわたり専門メーカーとして地元・涸沼の大和しじみを中心にあさり等の貝類を販売しています。特に「大和しじみ」は漁師が昔ながらの鋤簾(ジョレン)と呼ばれる手掘り工具で漁獲した物を厳選して買い付けしています。貝一つ一つを傷つけずらい、とても貝に優しい先人の知恵が生み出した漁法です。涸沼はもともとは海だったものが那珂川の作用により封鎖され、湖となったもの。よって海抜も0mで1日に2回、水位が平均して約40cm上下し、満潮時には海水が涸沼川を逆流します。これが汽水湖と呼ばれており、塩分濃度が著しく変化し、水門が無い自然のままの産地です。これにより涸沼のしじみはほどよい塩加減と豊富なプランクトンを食べて美味しくなります。

 ●砂抜きにワザあり!
 砂抜きは一般的には1日以上かけますが、塩屋では季節や水温に合わせて砂抜き時間を調整し、「旨味を残す」ところが特徴です。砂を抜きすぎると旨味を吐き出してしまうため、長年の経験がものをいう、最も神経を使う工程です。

●旨味が増す「緩慢凍結」
 冷凍庫で凍結(約-22~-27℃)します。貝の旨味を増大させるのは凍結の段階で「いかに負荷をかけるか」。塩屋では長年の経験を生かし、上記温度帯で約12時間、緩慢(かんまん)凍結によリ‘‘じわじわ‘‘と負荷をかけ、旨味成分を増やします。緩慢凍結する事によリ、活と比較すると明らかにダシの濃さに違いが出ます(オルニチンは-1 ~-8℃の間で活の8倍まで増えます)。一般的にはブランチング(加熱)、若しくは滅菌塩水洗浄→急速凍結が主流ですが、これでは旨味も出てしまい、俗に言う「ミイラの貝」になってしまいます。塩屋独自の凍結技術で、「活よリ旨い」冷凍の貝を実現しています!

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